こんにちは。「はれ」です。
私は、令和2年に始まる新型コロナウイルス感染症感染拡大により仕事が激減しました。仕事激減とともに得た自由に使える時間の中で、今までのことや今後のことを考えていました。なにせ、時間はたっぷりありましたから。
そのような中で見えてきた、「今のまま」でいることについての将来・老後への不安。もやもやとした日々を過ごしている中で、ふとTwitterで難関資格合格に挑み、いつかは独立開業しようとする「受験アカ」の皆さまに出会いました。
すぐに「資格」というものを調べ出しましたが、その数の多さに驚いたことを今でも覚えています。
資格について調べている日々の中で、決心。社会的地位もあり、取得し開業後は安定した収入が見込めるらしい国家資格合格のために、今の時間を使おうと。
一言、国家資格を取得し開業を目指そうと言っても、いくつか考える「要素」があるのです。
- まずは取得を目指す資格を決めるのだが、どうやって選ぼうか、、、
-
難易度は
必要な学習時間は
働きながら合格できるか
その資格が独立開業に向いているか
開業したときの収入は
- 目指す資格は決まったけれど独学で取得できるのだろうか、、、
-
市販のテキストを買って独学で合格できるのか
予備校を利用するべきか
などなどです。これらは、皆さまが資格取得を目指して学習を始めるにあたって、必ず考えること、選択なのです。
私は、資格予備校である「アガルートアカデミー」のダブル合格カリキュラム土地家屋調査士試験入門総合講義を受講して、1年の学習期間で一発合格をすることができました。
今回は、私が合格をしました【土地家屋調査士】試験について、自らの学習経験をもとに試験の難易度と学習時間について解説していきます。
【土地家屋調査士】試験の難易度
むずかしさ
【土地家屋調査士】試験の難易度は、一般的には「難しい」にランクされるようです。
資格試験の難易度を紹介されているサイトをいくつか見てみますと、【土地家屋調査士】試験は、
- 難易度「難関」
- 偏差値64
- 社会保険労務士≧土地家屋調査士≧行政書士
- ランク「A」
などのように紹介されています。
他の記事で詳しく説明しますが、【土地家屋調査士】試験の試験内容は、
- 午前の部
- 午後の部
- 口述試験
の3つに分類されます。
また、この午前の部、午後の部ともにマークシート方式による5肢択一式の問題と記述式の問題から構成されています。
実はこの記述式の問題の存在が、【土地家屋調査士】試験の難易度を大きく上げている結果となっております。
例えば、午後の部の記述式の問題は、最終的に登記の申請書とそれに添付する図面を作成するという内容なのですが、その記述式の問題の特徴として、
- 問題量から考えると総じて時間が少ない
- 三角関数(sin、cos、tan)や角度、長さ、面積など、数学や理数系に苦手意識のある方には多分に抵抗のある試験内容である
- 問題文のいたるところに解答のためのヒントや論点がちりばめられている
- 一つの小さなミスが連鎖的に大幅減点につながる
- そもそも問題を全て解く「完答」できない方が大多数
といったことが挙げられます。
この記述式の問題があるからこそ、【土地家屋調査士】試験は一筋縄ではいかない「難関」試験といえるでしょう。
必要な学習時間
【土地家屋調査士】試験合格に要する学習時間は、一般的に
- 1000時間以上
- 働きながらだと2年かかる
- だいたい1500時間
などと言われているようです。
例えば学習期間を1年間とするならば、1000時間学習するには、
学習時間 | |
---|---|
一日当たり | 約2.7時間(1000時間÷365日) |
一週間当たり | 約19.2時間(1000時間÷52週) |
一ヶ月当たり | 約83.0時間(1000時間÷12ヶ月) |
の学習が必要であるという計算になります。
あくまでもこの1000時間以上の学習時間が必要というのは目安であり、資格・法律の学習経験の有無や個人の学習環境により、より学習が必要となる場合もあるでしょうし、効率的に学習をすすめればより短い時間で合格までの知識を身につけることもできるでしょう。
いずれにせよ、「難関」資格だけあって、合格にはそれ相応の学習の量と質が必要であるようです。
他資格試験との比較から見る難易度
難易度を調べている中で皆さまが気になるのは
○○試験と比較してどちらがどのくらい難しいか。
ではないでしょうか?
宅地建物取引士試験と【土地家屋調査士】試験のどちらも9割以上の点数で合格することができた私が、両資格の難易度を比較してみますと、【土地家屋調査士】試験は宅建試験の3倍程度難しいと考えています。
学習時間でくらべる
まずは、私が合格に必要な知識を身につけるために要した学習時間を比較してみます。
試験当時までの おおよその学習時間 | |
---|---|
【土地家屋調査士】試験 | 約1000時間 |
宅地建物取引士試験 | 約400時間 |
実際の私の学習時間で比較すると、【土地家屋調査士】試験は合計約1000時間、宅地建物取引士試験は合計約400時間と、学習時間の量で比較すると【土地家屋調査士】試験の方が2倍以上程度多く学習していることになります。
択一のむずかしさでくらべる
次に、【土地家屋調査士】試験と宅地建物取引士試験の、実際に本試験で問われた問題を例にとって択一式問題の難易度を比較してみます。
まず、択一式問題の難易度を比較する上で、いくつかの「要素」があります。
- 問題文の長さ
-
一般的に、長文であればあるほど読みづらく、難しいといえる。
- 問題文中の言い回しや用語
-
法律系の資格試験なだけあり、問題文の中には当然のように法律用語が散りばめられており、中には過去の裁判の事例(判例・先例)等の正誤を判断させるような問題もある。難関な法律用語が多く使われている問題(肢)は、その問われている内容を把握しずらく、難しいといえる。
- 肢の数
-
5肢の中から一つの正解肢を選ぶのと、4肢の中から一つの正解肢を選ぶのでは、確率の問題から考えても5肢択一式の問題の方が難しいといえる。
などが考えられます。
私の経験、体験から比較してみますと、
【土地家屋調査士】試験 | 宅地建物取引士試験 | |
---|---|---|
問題文の長さ | 短文のものが多い | 短文のものが多い |
問題文中の言い回しや用語 | 難解なものは少ない | やや容易 |
肢の数 | 5肢択一 | 4肢択一 |
のような印象です。
ちなみに、こちらが実際の令和3年度本試験問題です。
問題文の長さや、その読みやすさでは、ほぼ同等か、【土地家屋調査士】試験の方がやや難解な問題が多いような印象です。
その一方で、肢の数は5肢と4肢であり、その差はご想像通り歴然であります。
別の記事で詳しく解説しますが、実は【土地家屋調査士】試験の試験範囲はとても狭く、また、出題・正誤判断の方法にクセがあり、5肢択一ではありますが、それ以上に「解きやすい・読みやすい」と思われる方が多いと思います。
これらのことを総合して判断しますと、これら2つの試験の択一式問題の難易度は、ほぼ同等か、【土地家屋調査士】試験の方がやや難解であるといえるでしょう。
その他の要素でくらべる
- 問題の免除等の有無
-
資格試験において、
- 既に特定の資格を取得している
- 定められた年数の実務経験がある
- 一定の知識及び技能を有するものとして認められた場合
- 予め所定の講習を受講した場合
など、特定の条件に当てはまる人が、本来受けなければならない試験・問題を免除される制度がある場合がある。当然ながら、免除等優遇される場合に該当するならば、他のものより優位に資格取得を目指せることになる。
- 記述の問題の有無
-
難関資格試験であるほど、試験内容に記述の問題を取り入れている。マークシート方式では、問題の解答がわからなくても闇雲にマークをすることはできるが、記述式問題では、その難易度・得意不得意によってはそもそも解答を記入することさえできない場合や、記入しても誤字脱字等で減点される場合ある。よって、一般的には記述式の問題がある資格試験の方が難しいといえる。
これらその他の要素で比較してみますと、
【土地家屋調査士】試験 | 宅地建物取引士試験 | |
---|---|---|
問題の免除等の有無 | 測量士補試験等、定められた資格を取得しているもの等の場合、「午前の部」試験が免除される。 | 本来は出題数50題である試験だが、予め所定の講習を受講した場合は5点免除といって、第46問〜50問が免除になり、他のものより5問少なくなり、その分、合格ラインも5点低くなる。(※試験時間がやや短くなる) |
記述の問題の有無 | 午前の部:大問1問(問11) 午後の部:土地1問、建物1問の合計2問(問21、22) | 出題なし |
のようになります。
問題の免除等の有無では、所定の条件を満たすとどちらの試験も免除等があり、当然ながら該当のものならば出題範囲・学習範囲共に狭くなり、より合格に近づくでしょう。
その一方で、記述式の問題の有無では、宅地建物取引士試験においてはそもそも記述式の問題の出題はおこなわれません。【土地家屋調査士】試験では記述式の問題が出題され、さらに先述の通りその問題にクセがあることで、その難易度を大きくあげていることにつながっております。
それでもうかる【土地家屋調査士】試験
以上のことから、私は【土地家屋調査士】試験は宅建試験の3倍程度難しいと考えます。
また、さまざまな資格を難易度順に並べてみると
土地家屋調査士 >>> マンション管理士 > 宅建士 >> 管理業務主任者・賃貸不動産経営管理士
のような感じでしょうか。
しかし、大切なのはここから。
先述したように、【土地家屋調査士】試験は択一式の問題と記述式の問題から構成されております。
両試験を受験した私の肌感覚より、択一の難易度は「ほぼ同等」と感じております。「ほぼ同等」なのです。
つまり、【土地家屋調査士】試験の難易度をあげている要因は「記述式の問題」の存在なのです。
この記述式の問題も、先述の通りクセがあり数学や理数系に苦手意識のある方には多分に抵抗のあるものだと思います。しかし、この記述式の問題にも出題のパターンがあり、またその出題内容については基本的なものがほとんどです。もちろん、勉強にも攻略法があます。
したがって、【土地家屋調査士】試験は、難しいながらも決して合格できない試験ではないのです。
択一式問題、記述式問題共にしっかりと基礎を固め、攻略法にのっとって学習をすすめることで、必ず合格を掴み取ることができる試験であると確信しております。
今回は、【土地家屋調査士】試験の難易度と学習時間について解説いたしました。
いかがだったでしょうか?
皆さま方にも是非とも合格を勝ち取っていただきたく、これからも知り得た情報を発信していきたいと思います。
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