【土地家屋調査士】試験突破に不可欠!記述の見直し方法!

こんにちは、はれです!

過去問や答練演習をなさっている皆さま。記述式の問題で、

  • あぁ、小数点以下書き忘れたーーー。
  • 辺長、何でいつも忘れちゃうんだろう。
  • だから、どうして登記識別情報を書き忘れるんだって!

のようなご経験、お有りかと思います。

気をつけているはずなのに、なぜか忘れてしまう、ヤツら。

0.5点が合否を分つ本試験において、このような類のケアレスミスはとても痛いはずです。

繰り返しおこなっている過去問演習や答練等でもこの手のミスはやってしまいますので、本番の緊張感の中ではなお一層起こり得るでしょう。

そんな今回は、

記述式問題の見直し方法

を、余すことなくお伝えしたいと思います。

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今回はここのお話
本試験でもつかえる記述式の見直し方法!

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独立開業まで
目次

覚える以上の恩恵あり!魔法の言葉!

まず、結論から紹介いたします。

次の魔法の言葉を覚えてください。

道路、辺点、方、単、杭。
増所!
ぐるっと、登印、
イロ、主附、建存、本地番。
登事、分の、マイナス、規、錯、区。

読み方は、

どうろ、へんてん、ほう、たん、くい。
ぞうしょっ!
ぐるっと、とう、いん、
いろ、しゅふ、たてそん、ほんちばん。
とうじ、ぶんの、まいなす、きさく。

と読みます。

これを、リズムに乗せて(自分が覚えやすいように、唱えやすいように、覚えやすいように)言えるようにしておくと良いと思います。

覚えるまで、ほんの少々努力が必要です。何回も唱えてみましょう。

ですが、その努力以上の価値がある言葉であると断言いたします。

日本国内の土地、とりわけ本試験で出題されるような記述式問題の土地や、建物の事例において、

土地の問題であるならば「本件土地」、

建物の問題であるならば「建物の敷地(底地)」などは、

必ず道路に面しております。

つまり、土地であるならば「地積測量図」、建物であるならば「建物図面」において、

必ず「道路」という単語を図面に書き入れる必要があります。

この魔法の言葉は、

各図面において、「道路」という単語を書き入れたその瞬間から始まります。

図面に「道路」を書き入れたら、

道路、辺点、方、単、杭。
増所!
ぐるっと、登印、
イロ、主附、建存、本地番。
登事、分の、マイナス、規、錯、区。

心の中で唱え、記述の記入漏れを確認します。「見直し」です。

私が日々の学習の中で身につけた見直し方法です。

「忘れがちなこと」を網羅できる魔法の言葉になっていると思います。

どんなに学習が進んだ方でも、記入(記載)漏れ、勘違いは必ず起こります。

本試験において、

より点数を取りにいくのではなく、しなくてもよかった失点を防ぐ方法。

として、身につけておいても損はないと思いますので、これから詳しくご説明したいと思います。

詳しく説明!魔法の言葉。

見直しの魔法の言葉。

呪文。

道路、辺点、方、単、杭。
増所!
ぐるっと、登印、
イロ、主附、建存、本地番。
登事、分の、マイナス、規、錯、区。

よみかた。

どうろ、へんてん、ほう、たん、くい。
ぞうしょっ!
ぐるっと、とう、いん、
いろ、しゅふ、たてそん、ほんちばん。
とうじ、ぶんの、まいなす、きさく。

おおまかな意味。

道路、辺長と小数点以下○位確認、方位記号、単位m、杭の種類、増築があれば所有権証明書、所在・地番・申請人欄等解答用紙をぐるっと見渡して、登記識別情報と印鑑証明書は大丈夫か・会社あれば印鑑(会社法人等番号○○)、イロハのもれ、主附の別、建物の存する部分、本件土地等の地番、登記事項証明書、合体の登録免許税と敷地権はもともとの分のした?、座標地マイナス、規約証明書、錯誤あれば登記原因に更正、登記の目的に区分建物の「区分」入ってる?

蛇足 息継ぎポイント。

どうろ、へんてん、ほう、たん、くい。(ちゃんちゃちゃんちゃん、ちゃんちゃんちゃん)
ぞうしょっ!(合いの手)
ぐるっと、とう、いん、(ちゃんちゃちゃんちゃん)
いろ、しゅふ、たてそん、ほんちばん。(ちゃんちゃちゃちゃんちゃんちゃんちゃちゃちゃん)
(すぅ〜)
とうじ、ぶんの、まいなす、きさく。(ちゃんちゃちゃんちゃちゃんちゃんちゃちゃちゃん)

「ゃ」と「ゅ」がゲシュタルト崩壊してきました。

ちゃ?ちゅ??

魔法の言葉を紐解く。

それでは、一つずつ詳しくみていきたいと思います。

道路

先述した通り、各図面には必ず「道路」と記載することとなる。
この道路を記載し忘れることは稀であると思われるし、実際ほぼなかった。
よって、この見直し方法の「始まりの場所」であり「きっかけの論点」として重要な「道路」のこと。

道路に地番がある場合は、
  道路(101) 、 101(道路)
と記載する必要がある。

辺点

本試験では必ず添付書類となる「地積測量図」「各階平面図」「建物図面」における、辺長と小数点以下○位の確認のこと。焦っていると、その全部を書き忘れることもあるし、なぜか一部分を書き忘れることもある、不思議な論点。
併せて、小数点以下を書き忘れること(例えば、「15.00」と書き入れるつもりが、実際は「15」と書いていた等)もあるので、頻発する減点ポイント。

また、令和2年度本試験の問22(建物)の出題では、

のように出題されている。今後、ただ書けば良いだけでなく、小数点以下何位まで記入するのかも忘れずにチェックするようにしたい。

方位記号のこと。こちらも書き忘れる方は少ないと思われるが、「見直しは一瞬、減点は0.5点」なので、確認しておきたいところ。

ちなみに、私は、

の方位記号の上の三角形(上図○)の部分はフリーハンドで書いているが、減点はない。

単位のこと。
私は答練から本試験まで、右下に「単位:m」と記入していた。

杭の表示のこと。気をつけていても、しばしば書き忘れがあった。
また、「金属標」と「金属鋲」という論点もあるので、問題文をしっかりと確認したい。
私は答練から本試験まで、

A,B,C,D:金属標
E,F:コンクリート杭

のように記載していた。

増所

建物の場合、増築等があると添付が必要な書類「所有権証明書」を確認すること。気をつけていないと、書き忘れがある論点。
なぜ「増築」で「所有権証明書」が必要になるのかということに関しては、どうやら

  • 増築部分が区分建物の要件を満たすかどうか
  • 民法242条「付合」に関連して、その増築部分が誰のものなのか

という問題があるからであるようだ。

建物の場合、更正により床面積が増えた場合にも「所有権証明書」が必要になるので、併せて確認しておく。
土地の地積更正の場合は、更正後の地積が増加しても所有権証明書を提供を要しない。

ぐるっと

所在欄や地番欄、家屋番号欄はじめ、申請人欄など解答用紙をぐるっと見渡して「空欄」がないかを確認すること。
また、時間的に余裕があるならば、解答用紙を裏返して(図面解答用紙と申請書等解答用紙は裏表になっている)申請書欄や、その他の小問の解答欄に「空欄」がないかも確認すると良い。
私も本試験において、この「空欄」を見落としてしまい、落とさなくても良い問題を落としてしまった経験がある。しかも2か所…。

登印

登記識別情報と印鑑証明書のこと。皆さまも書き忘れのご経験あるかと。おそらく忘れがちな論点として皆さまも分類していることと思われるこの登記識別情報と印鑑証明書を、いっぺんに確認する。
また、近年の変更点として、申請人が自然人ではなく会社法人等番号がある会社法人等の場合、「印鑑証明書(会社法人等番号○○)」と書く必要があることにも、併せて注意。

平成17年3月(2005年5月)までは「登記済証」
平成20年8月(2008年8月)からは「登記識別情報」
これらの間の期間は、問題文(「オンライン庁の指定日」がいつなのか)による。
登記識別情報を提供できない理由:不通知、失効、失念など
登記済証を提供できない理由:不交付、滅失、紛失など

イロ

イ、ロ、ハ等の別の記載のこと。
例えば図面解答用紙面であれば、土地であれば分筆登記等の場合、各筆に申請書と対応したイ、ロ、ハ(①、②等の適宜の記号)が記載してあるか。
また、建物であれば分割登記等の図面を複数毎添付する場合に、図面一番右上に申請書に対応したイ、ロ、ハ(①、②と等の適宜の記号)が記載してあるかなど。
また、申請書解答用紙面であれば、図面や答案構成用紙など、自分なりに分けたイ、ロ、ハ(①、②と等の適宜の記号)が記載してあるかなどを確認する。

主附

建物における主附の別のこと。各階平面図や建物図面での主附の記載漏れや、附属の「附」と符号の「符」の確認、附属建物の数字の確認をする。また、申請書解答用紙面においても確認すること。

建存

区分建物の場合で、建物図面に記載するものの定型文としての「建物の存する部分」のこと。結構な割合で書き忘れる。

本地番

本件土地や、周辺土地の地番のこと。

登事

登記事項証明書のこと。

区分建物の場合、登記事項証明書が添付書類になることがある。
区分建物、敷地権が論点になる問題において、当該敷地権となる土地が他管轄の登記所に属する場合に添付が必要。

分の

区分建物合体登記等の場合において、登録免許税と敷地権を持分で割ったかどうかのこと。そのまま計算して「ふぅ〜」と満足してしまうことが多かった。

マイナス

座標値のマイナス記号のこと。座標値がマイナスの場合、解答用紙にマイナス(−)記号を書き忘れることがある。皆さま方がご想像される通り、誠に勿体無い減点であり、大量減点・失点につながるので、特に注意したい論点。

私は、座標値がマイナスだった場合には、問題文を読むのを中断して即座に解答用紙にマイナス(−)の記号を書き入れていた。それほど大量減点につながる要注意な見直しポイント。

規約証明書や規約廃止証明書のこと。区分建物の出題の際は、必ず確認すること。

ここでは、「錯誤」という言葉に連動して、「登記の目的」を確認してもらいたい、重要な見直しポイント。
私の場合、土地の問題において、地積に誤差の限度以上の差異が見られる場合には「③錯誤」と「地積更正」ということが連動していて、登記の目的に「地積更正」という文言を忘れたことはないように思う。

しかし、地積以外に錯誤があった場合、例えば、

このような場合、「②錯誤」と申請書欄に書くことは忘れないのだが、登記の目的に「更正」部分を書き忘れるのである。このようなことを防ぐために、「錯誤」があれば、その言葉に連動して、「登記の目的」をも確認してもらいたいのである。

出題が区分建物の場合、登記の目的に区分建物の「区分」の記載漏れがないかどうかのこと。
登記の目的を間違えると、2点減点(記憶不明瞭、定かではない。)など、インパクトが大きい。
よって登記の目的を間違えないためにも、出題が区分建物の場合には、登記の目的をしっかりと確認したい。

普段からの癖付けが重要。

減点を未然に防ぐ手立て。

私は、本試験や答練では、試験開始前に問題用紙・解答用紙が配られた時点から、この未然に防ぐ手立てを始めていました。

例えば、

試験開始前に図面の解答用紙面を見て、記述解答欄が区分建物だった場合

試験前に建物の解答用紙を一番上にしておき、試験開始直後に、「登記の目的」に「区分」と書き入れ、裏返して、建物図面の下の方に「建物の存する部分」を意味する「建存」と書き入れておく。

問題を読み進めているうちに、土地の座標値がマイナスであったことが判明した場合

問題文を読むのを一旦やめ、土地の解答用紙の座標値記入欄に「マイナス(−)」を書き入れておく。

問題を読み進めているうちに、土地の図面において、基本三角点等の座標値や測量の年月日、平面直角座標系等の記載の必要が判明した場合

問題文を読むのを一旦やめ、土地の図面の解答用紙面に、ボールペンで「基本三角点〜符号、筆界、座標値…」や「測量の年月日:」、「平面直角〜」と清書しておく。

試験開始前に図面の解答用紙面を見て、作成者欄、申請人欄、縮尺欄等を確認し、空欄だった場合

試験開始直後に、そこの部分が空欄であることがわかるように、後で記載忘れがないように、そこの空欄になっている部分に薄く◯をつけておく。

どのような問題であっても共通して

試験開始直後に、記述の土地・建物両方の図面の解答用紙面に、方位の場所、単位の場所、土地であれば杭の詳細を記入するであろう場所に薄く◯をつけておく。

※「単位:m」に関しては、ボールペンにて清書しておいてもよいかもしれない。

また、答練で一度やってしまった失敗だが(途中で気づき直した)、土地の図面欄に建物の図面を書き入れてしまったことがあった。本試験でこれをやってしまうと「詰み」である。よって私は、試験開始直後に、記述の土地・建物いずれかの図面の解答用紙面に、土地ならば「土地」、建物ならば「建物」と薄く書いていた。

のようなことをしていました。

これらはほんの一例で、皆さまの経験上、記載忘れが多いようなものを未然に防ぐことができるような手立てであればよいでしょう。

本試験においては、例えそれが答練でさえ、想定していた通り見直しができるとは限りません。ましてや、時間が余らない可能性だってあり得るのです。

なので、このような減点を未然に防ぐような手立ては、講じておいて損はないと思うのです。

択一式の問題の見直し方法。

本試験において、多くの方は、択一式の問題を解いた後に、記述式の問題に移ると思います。

択一式の問題を検討・解答している中で、

  • 分からない問題
  • 迷った問題
  • 検討に時間を要するため、飛ばした問題

など、後で再検討したい問題が出てくるはずです。

あくまでも、参考までに留めておいてもらいたいのですが、私は、

  • 検討に時間を要するため、飛ばした問題
  • 分かった問題、迷わなかった問題

を中心に見直しをしておりました、そう、本試験以外はね、、、、。

アガルートアカデミーの看板講師、中山先生からいただいたアドバイスでもあったのですが、経験則から、
これは択一式の問題でも、記述式の問題でも言えることですが、おそらくは、

再検討したい問題を見直すよりも、自信を持って解答した問題を見直し、勘違い等ケアレスミスを確認する方がコスパが良い。

と思われます。

これはあくまでも個人的な考えであって、参考までに留めておいていただければと思います。

見直しの方法を決めておく。

本試験や答練において、試験時間が余るならば、手応えの有無に関わらず見直しはするべきだと思います。

本試験は「減点方式」であると言われております。

間違え一つごとに、0.5点減点されていくようです。

私も、答練ではこの「見直し」に救われたことが多々ありました。「見直し」は武器になると思います。

しかし、本試験においての極限の緊張感の中では、普段からしていないことはできないもの。

なので、私は、日々の学習の中で、この見直しのルールを決めておくことをお勧めいたします。

私の場合では、

STEP
本試験(答練や日々の学習を含む)開始直後に、減点を未然に防ぐ手立てを講じる。
STEP
問題文を読み進める中で出てきた忘れそうな論点を、その時点ですぐに解答用紙に書き入れておく。
STEP
解答し終わり時間が余るようならば、魔法の言葉(見直しの方法)に従って各論点を見直す。
STEP
あくまでも、魔法の言葉(見直しの方法)によって見直しが終わったならば、択一式の問題の見直しに入る。

のような感じで進めていました。

実際の経験上、このような順番をお勧めいたしますし、ベストな順番であると思われます。

この0.5点が合否を分つ本試験においては、普段の過去問演習からのこの見直しの習慣が、自身を救うかもしれない「武器」になるはずです。

過去問や、他の問題演習等において、繰り返し学習していると、もちろん間違わなくなってくるはずです。簡単に思えるようになってくるはずです。解答時間が速くなってくるはずです。

普段の学習では、答練等ではない限り、見直しなどしない方が一定数いらっしゃると思います。

しかし、本試験においての極限の緊張感の中では、普段からしていないことはできないものだと信じ、日々の学習の中からこの「見直し」を癖付けることが重要であると、私は思うのです。

ぜひ、皆さまには、この魔法の言葉をマスターしていただき、「わかっていたのに忘れてしまった」「覚えていたのに書かなかった」を減らしていただき、合格を勝ち取っていただきたいと願っています。

この魔法の言葉が役立つ日を、楽しみ待っております。

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この記事を書いた人

こんにちは。首都圏郊外で個人事業主をしています「どん」と「はれ」です。
コロナ禍による仕事激減、その中で見えてきた将来・老後への不安。社会的地位もあり安定した収入が見込める国家資格の魅力に気づき、いつか独立開業してみたいという思いから、学生以来の勉強の日々。
わたしが経験したもの・こと・合格への道のり、そして異業種未経験からの独立開業までの道のりなど、皆さまに有益な情報をお届けできればと思います。よろしくお願いします。

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